よろこび見出で生きよとぞ
2018年05月14日
今の時期、とてもい香りで咲く花に
茉莉花(マツリカ)があります。
咲きはじめは紫で、薄紫に変わり
最後は白い花になります。
木に咲く花で、花屋に出回る花ではありません。
木立ジャスミンという別名の通り
甘いとても良いにおいがします。
この花を見かけるたびに
思い出す歌があります。
「日にひとつ よろこび見出で 生きよとぞ
朝 戸を繰れば 茉莉花 匂ふ」
(川合千鶴子著 歌集『牛坂』より)
旧かな使いであるだけで
文語であるだけで
なんだか、堅苦しい感じがしますよね。
私なりに、くだけた意訳を試みました。
「一日に一個は
なんかステキな事を見つけようと思っていたら
今朝 雨戸開けたら
ふわっと茉莉花のいい匂いがしたの。超ラッキー!」
こんな感じかな。
なんでもない日常の中で
きれいなもの、心地よいもの、
見つけよう、という生き方、
姿勢はステキだな!と思います。
こんな短い話も
これからはこの欄に書いていきますね。
(浅井あきよ・記)